First Creation | 2006/12/09 |
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Last Update | 2007/10/31 |
ウェストが一回り縮んだ気がする。
それは 12/2 (土) に始まった。
以前受注したとある商品の納期を、12/8 までに行うことになった。私は先月から作成の仕上げを行っていた。これまで苦労がまったくの無駄になるとも知らず・・・
なかなか連絡のとれないクライアントと打合せを行った。打合せなんてものはふつう、最初の方で行うのではなかろうか。何のつもりだか知らないが、商品の引渡しの時に打合せをしているのはどうなんだ。お互い、それほど要求がずれていないだろうという楽観的な考えに基づいた結果である。
その打合せで、クライアントが自分の要求を突きつけてくるのは当然の権利と言えるが、問題はその量だった。いや、もっと深刻で原初的な問題があった。何と修正点が、今回発生した稼働率の 70% ほどにもなってしまうのである。つまり、ほぼ作り直しという事態が発生した。残り 1 週間も期間がないくせに、途方もない量の手直しを要求してくるのは、イヤガラセの域を超えている。
そもそもの原因は、クライアントがメールに慣れていないためだった ( だって稀にメールがくると、お世話になってます。電話ください。自分の名前。の 3 行だぜ? ) 。何ヶ月も前から、どのようなデザイン・仕様にするのかを質問してはいたのである。しかし、一向に返信されないことに業を煮やし、とりあえず作るか、的なノリでw仕事に取り掛かかった私がバカだった。
要求がないものだからスタンダードな規格書通りに仕事を始めたからと言って、誰が私を責められよう。要求があるなら、最初にその考えを示すはずである。普通の想像力さえ持っていれば。だが、クライアントの性格は私の予想を超えていた。
クライアントの希望はもあくまで見た目重視だった。極論するなら、使い勝手が悪くても、規格を外れていても、見栄えさえ良ければいいという考え方である。
これが初期段階の打合せであれば、相手の要求が、常識的に間違っていようと、時代に逆行していようと、ハイハイ調子を合わせるのが私の流儀である。内心では肩を竦めていても、相手には相手の考え方があるのだから、尊重しなければならない。
だが、時期はすでに終盤に差し掛かっている。いまさらそんなこと言われても困ってしまうのである。だったら最初から言えよハゲとか言いそうになる自分が怖い。
今回発生した稼動量は私の限界も超えていた。最近問題になっている Spam Bot 問題のように、極小時間にセッションを張りまくられて処理がおいつかなくなったメールサーバの気分を味わった。
電話でお互いに罵り合いつつ ( 相手はクライアント。しかも社長だ。ワラ ) も、ここ数ヶ月の労力が無駄になるからやるしかない。
今後の健康診断で末期ガンと判定されたらこいつを殺しに行ってやろうと考えつつ ( 復讐は冷ますほどに美味い。 by 悪魔のミカタ ) 他の何もかも差し置いて、再優先で仕事をこなしいてく。それこそ、何もかも、である。
土曜日は朝から仕事をしていた。ふと、時計を見るともう 23 時である。「ああ喉が渇いた」と思ったら、何も食っていないことに思い至る。いや、食っていないどころではない、何も飲んでいなかった。息もしていなかったかもしれない。
お前はイスラム教か、ラマダーンで断食敢行中なわけか。何と敬虔な非信者であろうか。
おかげで土曜日は 1 日中、飲み食いせずに仕事に没頭できた。かつてこれほど集中して物事に取り組んだことがあっただろうか? 小学校 5 年生の「夏休み最後の 1 日」以来かもしれない。
これほどまでに集中して、 50% を終わらせることができた。何も食べず、泥のように眠る。
翌日、クライアントと連絡が取れない。22 時近くになって、ようやく連絡がつき、さらに手直しを要求される。もう死刑。市中引き回しの上はりつけ獄門である。残りは 60% ほど。
月曜日にようやく 50% を完了させた。夜にサラダしか食ってない。あと半分残っている・・・
火曜日に残り 50% のだいたい 50% くらいを終わらせた。昼にサラダとおにぎり。夜もおにぎり。
水曜日に、残った 50% の 50% を終わらせた。さて、残り何 % でしょうか。などとのんきな事を言ってる場合ではない。残り 25% もある。パーツが足りないから、担当者に早く送れとメールを出す。この期に及んでこのザマである。昼抜きの上、夜におにぎりとサラダしか食っていないというのに、馬鹿社長が豪華なディナーを食べてたとか知った日には、エサなしで筏で太平洋を横断させてやる。
木曜日の午前中にその 25% を終わらせて、午後は全体的な調整をした。 22 時を回った頃、最終チェックを終わらせてクライアントに終わったから確認しろとメールを出した。向こうから届かないパーツがあるからそこは未完成だが、もう知らん。気力も尽き果て、夜はおにぎりと鳥の唐揚げ。昼はサラダ。
そして金曜日、メールは来ない。電気椅子に座ってもらおう。
それでも仕事が終わったという開放感 ( 完全に終わったわけではないからビミョウな気持ち悪さはあるが ) からか、久しぶりに 3 食。昼にラーメン、夕方に肉まん。深夜に友人とお好み焼きとビール。1 週間粗食を続けたためか、お好み焼きはとても美味かった。奢ってくれてありがとう > 友人 不健康な食べ物は、たまに食べるととてつもなく美味いということが実感できる。タバコや酒も然り。
仕事をしながら名探偵コナンを 1 話からずっと流していた。オープニングとエンディングを抜かしたりする場合もあったが、大抵は面倒なので流しっぱなし。 1 話あたり 20 分と見積もっても、 200 話で 4,000 分になる。これを 60 分で割ると、 66.7 時間。おおよそ 3 日間、ぶっ続けで働いたくらいの稼動である。こう書くと 1 行どころか一言でしかないが、実際やってみると水曜どうでしょうの深夜バスに乗せられる芸人の気分が良く分かる。いつまでも終わらないんだよ。
もう虐殺。